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草島進一の「持続可能な鶴岡」日記

kusajima.exblog.jp

2008年 03月 27日 ( 1 )

鶴岡市08年度予算議案、条例案の一部への反対討論。

3月25日、鶴岡市議会3月議会の最終日でありました。
討論一本。
鶴岡市の08年度予算議案、条例案の一部への反対討論。

タイトルをつけるならば、
「厳しい財政事情の中、そして見通しも示さずに、住民に幻想をいだかせただけで突き進む、慶応先端研の3億円もの市税の投入は許せない。そして、今後の市政は、内向きの調査研究よりも、市民と行政が協働するかたちでの社会実験こそ鍵ではないか!」
 
ですかね。

原稿をそのまま記します。ご意見募集!
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今般提案されております。議28,45,46,47,49、50、56,57号などの条例案。そして平成20年度予算議案に対し、反対の立場で討論をおこないます。

●わが国の現状は、現在特別会計を合わせますと借金残高が1100兆円を超え、更に深刻なことには、すでに1年間に世田谷区の人口と同じ、80万人ずつ減少しはじめている、人口減少社会に突入しているのであります。更に、地球温暖化による地球の危機が叫ばれる中、国会も、そして地方議会も、従来の目先の利益優先の公共事業体質から、持続可能な社会を次の世代に手渡す政治へと、まさに発想の転換が必要な時であると考えます。

さて、鶴岡市の2008年度の条例案に見られる予算についてですが、
まず、財政事情は、とても厳しい状況にあり、今般発表された現在の実質公債費比率19.7%で、今般財政健全化の計画が公表されていますが、今後、2年後のピーク時には、20%を超えるとも容易に予測されます。
 今般発表された方針や施策をみていても、こうした危機を乗り越えていくための抜本的な手段や姿勢がまず見えないということを指摘したいと思います。

 つまり、これまで私が、何度も提案をしてきた、こうした危機を乗り越えていくための、行政評価のシステムの導入も、きちんとはかられず、行政情報も閉ざされたままであり、また、新しいサービスの担い手であるNPOの支援、育成についても全く不十分で、〇八年度もそうした予算組が全くといっていいほど見られません。財政健全計画には、「行政区域の拡大に対応し、市民の意向を適切に行政に反映させる仕組みづくりを進めるとともに、NPO法人やボランティア団体の育成により、民間と行政の協働を促進する。」と歌い、市長説明にもそうした文言は並んでいたモノの、実際は、全くそうした施策が見られないのであります。
 

厳しい財政状況といっている中、ほぼのきなみ、シーリングがかけられ、予算が減らされております。
 
その中で、産業育成の面では、特にこの市の基幹産業である農業予算の内、特に全国で注目されている有機農業や食育、農業を活かした観光施策、また、森林文化都市としての林業支援予算には、もっと予算投入して積極的な展開がほしかったなと感じました。

しかしながら、慶応大学先端生命科学研究所への補助金は、補助金3億1千5百万円の投入と、まさに聖域のまま突出しております。
この件については、まず、研究センターへの支援について、当初の市民への広報で、「平成11年度から21年度あたりまで支出する実際の負担額は40億円です。」と表記しておきながら、市民負担を60億円にしています。
 まず、負担の総枠についての変更をするにあたり、議会や市民にきちんとした説明なく、いつの間にか、20億円もの負担を上乗せし、未だ説明が不十分のままであり、これは認めることができません。

 また、これまでこの関連への50億円以上の市税の投入についての成果についてですが、その補助金の行政目的はあくまで新産業による、雇用の創出でります。市は、産業集積をして1000名の雇用の創出と国に提示する地域再生計画で示しておりました。
 しかしながら、今は都合が悪くなったのか、研究所があるだけで三次産業として経済効果がある、などとごまかしをしている。ごまかさないでいただきたいと思いますし、現在、そうした企業立地、雇用の創出で、その税収による還元という意味ではこの7年間、全く市民に還元できていないのであります。


また、今般私は、バイオベンチャー産業の先進地、米国での実態を分析した、ハーバード大学のゲイリーpピサノ氏のレポートを提示しました。バイオベンチャー産業が米国で生まれて30年、ベンチャー産業がさかんといわれているあのアメリカでも、バイオベンチャー産業全体で利益がほとんどあがっていないという実態でありました。
 そうした実態を踏まえれば、この鶴岡の地域戦略として、どのように産業が集積され、雇用が生み出されるか、を明快に示さない限り、税の投入は許されないものと考え、今般もそれを求めましたが、全く具体的な見通しや戦略は示されませんでした。
  市長は説明の中で、一流の多くの大学の先生方と議論しながら進めているなどとおっしゃってましたが、そうした戦略を話し合うバイオ戦略懇談会は密室でおこなわれ、議事録もとらないで進められています。私たちは何も知ることができません。

 市民に対しての広報についても、平成一二年の一月に特集をくんだきりで、合併二年の特集でも、合併特例債を含め、いわば特に突出した税の投入がおこなわれているこの事業についてきちんと説明がされておりませんでした。
 これでは、一昔前の公共事業のように、「花はきっと開く」などといって、まさに市民に幻想を抱かせて、ただ突き進んでいる状態ではないでしょうか。
研究の成果はあがったとしてもそれを産業にするには、更に莫大な投資と大きなリスクをともなう性格のものでありますが、その大きなリスクに、市民を巻き込もうとしているのではないですか。つまり市長は、水道事業同様、見通しを十分に示さずに市民をミスリードしているのではありませんか。

 さらに県とあわせて年七億円もの補助金の使途についてですが、教育研究費として予算計上されながら、大学研究所と産業支援センターを結ぶ渡り廊下の建設工事に使うなど、目的と異なる使われ方も見られるようであります。数千万円に及ぶ交通費等も詳細については公開されず、不透明なままであります。

 こうした状況では、〇八年度予算での三億円の市税投入はもちろん、更にこれ以上の市税投入は当然認める事はできません。

 知的産業の時代といいますが、私は、なにも超先端的研究産業のみをさしているのではないと思います。
 私は、この地域に根ざし長年にわたって農林水産業資源の研究をしている山形大学農学部の農業や林業などの研究活動や、この地域の風力や太陽光などから生み出される自然エネルギーを研究されている高専の研究活動は、むしろ、この地域資源を活かす知的産業の芽であります。それに対しては慶応と比較すれば100分の1すら、市は支援をしていないではないですか。私はそれこそもったいない話しだと思います。
次に、総務関連についてですが、現在進められている総合計画の策定事業についてですが、公募委員も設けられずに、かなり議論が形骸化し、委員の中からも会議の進め方に疑問の声がでているようであります。公募委員の導入、また多くの市民が傍聴しやすい時間帯での開催、パブリックコメントの導入など、真の議論ができる仕組み作りを要求します。

次に駅前についてですが、
観光客などの玄関である、マリカ東館を含む駅前が、行政の無策によって死んでいます。ネットコミセンも無くなった後、駅前周辺でインターネットやフリースポットを使える機能が失われ、更に観光客やビジネスマンの利便性が低下しています。又、せめてもの市民活動支援の装置であった、以前市が150万円で購入した大型プリンターが使えないまま放置されており、これまでイベントや講演会などに活用していたまちづくりのNPOなどが困惑しています。
 マリカ東館では08年度、6000万円を超える予算で産業支援センターを増設することになっていますが。それらの機能低下には全く応えないとの事であり、大きな疑問をもつものです。
 駅前についてですが、長期の利用については議論が必要でしょう。しかし、暫定利用も考慮すべきであります。
 私は、一階部分にバザール機能を設け、農村と駅前を結ぶ仕組みを提案しますが、まずは、今回学習スペースを含むミニライブラリーを提案された、北高生を含め、NPOや公益文化大学、また、駅前でこんなことをしたいという思いのある市民の方々に参画していただき、アイデアを出し合って次々と実際に社会実験をおこなう、動きのあるオープンな駅前活性化プロジェクト会議を立ち上げることを提案します。


 次に、旧櫛引町の公園建設計画が計上されており、その中に私がその問題を指摘をした富樫実氏のモニュメントが又、随意契約されるようであります。
同氏の作品は、これまで鶴岡市内に16件、1億1千万円。旧櫛引町8体、4000万円相当 設置されており、疑問の声があがっております。
私の指摘以降、何の評価も住民の意見聴取もおこなわず、これ以上同種のものを随意契約でつくるのはやめていただきたいと思いますし、もしそうした氏の作品を一路線に集積したいのなら鶴岡市中心部にあるものの移設を考えて頂きたいと、これは提案をいたします。

 また藤沢周平記念館 の建設予算についてですが、構想策定段階から実施設計にいたるまで、完全なる密室で、議事録も記録もとらずに、構想の策定や建設設計計画がおこなわれ、設計構想が発表になってから様々な市民の声をうかがっております。
 それを受けての説明会を今般求めましたがそれすらおこなわないということでしたが、市税を投入する公共事業の性格からして甚だ疑問をもたざるをえません。今後、運営を支える市民サポーターの育成の事も考え、少しでも開かれた議論をもっていただくようにこれも要求します。

 条例案では、まず健康や福祉の増進、住民の交流の場として設置されている、4つの温泉施設について、「ゆーたうん」など三施設で350円から四〇〇円に、最近は黒字続きのゆぽかであっても三五〇円から三八〇円に値上げを伴うという条例改正案が提示されております。原油高騰、利用者の減少という理由だそうですが、どれだけ利用者拡大のための努力をされているのか疑問であり、利用者たる市民を巻き込んだ議論が全く足りないのではないでしょうか。安易な値上げ案に反対するものであります。

また、旧朝日村のワラビ園の入園料の値上げも、反対であります。

また、〇八年度から後期高齢者医療制度が始まろうとしているその関連条例案についてですが、広報も十分でなく、該当する高齢者の生活が本当に維持されるのか疑問もあり、国会でもその問題が指摘されている中で、ただ、しゅくしゅくと導入、移行するだけの市の姿勢には大きな疑問があり、反対します。

水道事業については、人口の減少する時代になって、広域水道事業の見通しの甘さによる破綻は年を重ねるごとに明らかになっており、料金高騰など、住民生活を脅かしております。県もあわせ、根本的な問題解決のための議論を求めますし、住民ニーズに応えた既存水源の活用の継続を求めます。

以上、反対の論拠などをあげましたが、合併後、市は、中山間地対策、今後の産業創出、駅前振興、などなど重要な施策のほとんどを調査研究といって予算をかけ、その調査報告はほとんど行政内で持っているだけに留まっています。なにか行政内部でこそこそやっている気がしてなりません。

 この閉ざされた姿勢こそが、行政評価システムや事業仕分けなどを積極的に導入して真の改革を進めている自治体と根本的に異なる点であり、なにより知恵や力をもっている多くの住民がかやの外におかれたままであります。これでは市民に希望は芽生えないと思います。

今、必要なのは、内向きの調査研究よりも、市民と行政が協働するかたちでの社会実験ではないでしょうか。

地球温暖化の対策には、まず、鶴岡高専やNPOとの協働でパッシブソーラーのエコ公共建築物を一つ建てるところからはじまると思いますし、中山間地の活性化には、グリーンツーリズムや農業体験の市民事業からはじまると思います。駅前活性化も然りです。
3億円もの異常といえる補助金を、私立大学の研究員に投資するのではなく、市民の市民事業の現場にこそ、我々の市税は投入されるべきではないでしょうか。
そうした発想の転換を強く求め、今般の旧泰然とした行政姿勢の〇八年度予算と条例の一部に対して反対の討論といたします。
by stern888 | 2008-03-27 13:00 | 議会