ブログトップ

草島進一の「持続可能な鶴岡」日記

kusajima.exblog.jp

新児童館をソーラー建築に。

a0036384_12615100.jpg

5月8日、六小学区に建築がおこなわれる児童館について、六小学区児童館建設促進委員会の皆さんと一緒に一件の視察をおこないました。視察に向かったのは、酒田の太陽の家などです。これは建築家の井山武司さんによる建物で、酒田の公共施設として10年前に建築されたものです。
井山武司さんは、東大の丹下健三先生の研究所で、代々木のオリンピックプールなどの建築などの際に携わり、その後、酒田大火の後の復興都市計画に参加。その際に、この地域で快適な生活を営むには太陽の力と北風の対策をどうするかがきわめて重要というきづきから、太陽建築研究所を設立。それ以降、30年にわたって太陽の力を建築にとりいれるパッシブソーラーハウスの建築に取り組まれてこられた方です。
 
全国各地、東京、能登などに40棟あるそうですが酒田にはそのうち10あり、今回、市の児童福祉課、建築課の主査と、六小学区の皆さんと一緒にそのうち5棟の建物を見て回りました。
 太陽の家は、真南を向き、南は全面がガラス張りの窓で、一階のフロアでもとても明るい印象をもちました。冬至の時に床全面に光がはいり、その床下のコンクリートに蓄熱をする。夏至の時には逆に庇で太陽の光を遮る。そして、ガラスにLOW-Eガラスを使い、光は通すが熱は通さない仕組みになっています。補助熱源としては床下から電熱による床暖房が施されていました。
 屋根にのっている10KWの太陽発電パネルがすごく印象的ですが、実はそれは副次的なもので、構造的に、特に窓が重要とのことでした。窓は3重になっていて、表側の2重ガラスで機密性や断熱性を高め、そして、LOW-Eガラスといって、光は通すが熱の波長のものは通さないしくみのガラスが更に、内側に組み込まれていました。井山さんは、この窓の事をソーラーヒーターだと強調していました。

 この太陽の家は延べ床面積、313.5平米。今回建つ児童館を一回り小さくしたような建物です。
 現在、日本の業務用建築の平均のエネルギー使用量のコストは平米あたり4000円/年との事です。ですから、通常、この規模の施設であれば、125万円/年かかるのとされています。庄内だと、暖房費含めてこの5割り増しぐらいと先生はみているようですが、それだと6000円/年の計算で、年間188万1千円かかる計算になります。で、この太陽の家の年間光熱費は、太陽パネルの買電(年間約12万円)での差し引きを含めて、実績で37万円ということです。
その後、井山先生が手がけた、元大沼市長の実家の大沼酒店、そして河岸段丘に立っている家。また20年前に立てられた酒田東高校の同窓会館、その後に、ミュージックホール・「グリーンベイ」を視察しました。
 このグリーンベイには太陽発電パネルは一切使ってません。でも南向きにむいた全面の窓から光が注ぎ、床を暖める方式のパッシブソーラーハウスとのことでした。
 そのとても快適なホールを使い、太陽建築の概念を含め、いろいろと説明をいただきました。
 
a0036384_1354396.jpg

 地球温暖化が叫ばれ、特にこの山形、庄内では、特に暖房に使う熱エネルギーをどうやって賄うかは大きな課題です。そこに太陽の力を可能な限り有効に使う。それによるCo2の削減効果、また、公共建築の維持コストという面での効果はかなり大きいものがあると思います。
 
 以前、委員会でも議論したことがあるのですが、これから建てる建築物は、必ず熱効率について計算をし、維持コストを算出する。また、Co2の削減率についてもシュミレーションする。そして、その比較による選択肢もファクターにいれる。こうした視点はとても大事だと思います。

さて、児童館に話はもどりますが、冬でも室内に太陽の光が燦々とふり注ぐような児童館というのは、子供達の笑顔に一役買ってくれそうな気もします。又、実際、酒田の太陽の家では、子供達を集めてソーラーエネルギーについてロボットを使って学習をしたりしているようですが、環境教育にも貢献してくれるのではないかとも考えます。
 
 環境問題を軸としたG8もおこなわれる、京都議定書で定期された地球温暖化のCO2削減のアクション元年である今年、鶴岡でもこうしたソーラー建築に取り組む元年にしてはいかがでしょうか。「児童館をソーラー建築に」と、改めて私は、皆さんにご提案申し上げたいと思います。

 
 
 


 
[PR]
by stern888 | 2008-05-09 12:06
<< 山形市のNPOサポートセンター 持続可能なまちづくりを学びにス... >>