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草島進一の「持続可能な鶴岡」日記

kusajima.exblog.jp

治安維持法下の犠牲者に対する国家賠償法(仮)を求める請願に対して。賛成討論。

朝、あけぼので戻り、本会議。請願討論と予算委員会で討論す。

治安維持法下の犠牲者に対する国家賠償法(仮)を求める請願に対して。賛成討論。

今般の請願は、治安維持法下で言論の自由を奪われ、そして犠牲となった方々へ、国による謝罪と賠償を求める法の制定を求めるものであります。

委員会審議野中、これまで4回同種の請願があがっていた時と、周辺状況の変化はないと委員会の場での論調でありましたが、果たして全くこれまでの状況と変わらないでしょうか。私は、変わった点をこの場で一つあげます。それは一本の映画が公開されているということであります。

先日、当地にもゆかりのある、山田洋二監督によって、「母べえ」という映画が制作され、公開されました。この映画は、先般アルゴアが、「不都合な真実」という映画で地球温暖化の問題を、表面化させたのと同様、この映画は、当時を体験した実際の手記にもとづき、我が国の治安維持法下でおこなわれていた実態を浮き彫りにし、私たちに伝えております。
当時、いかにこの治安維持法によって、民主主義とはかけ離れた悲惨な人権侵害。がおこなわれていたのか。
そして、戦争に疑問をもったり、意義を唱えたりする人たちの声を、この法と権力による暴力によって封じられたことによって、結局国会は大政翼賛会となり、戦争に突き進み、結局は3百10万人といわれるの多くの尊い犠牲を出すことになったか。
そうした我が国の真の歴史を現代に生きる我々につきつける内容であり、私自身、心動かされましたし、今、故、城山三郎さんが、その当時の治安維持法と同様の臭いがすると指摘した個人情報保護法が施行され、なにか暗雲がただよいはじめた中で、大切なメッセージをうけたまわった気がしております。
そして、戦後60年たっても、請願内容のような大事な戦後処理も十分におこなわれていないこの国の現状を大変残念に思いました。なお、私のような市民の声はこの映画を鑑賞された方々の間でどんどん広がっているそうであります。

感性が鈍くない政治家は、この映画の真意をくみとるべきであります。

また、反対論者は、憲法6条や、地方自治法125条、99条をもとに地方議会になじまない、などとの論調でありましたが、

治安維持法による犠牲者が我々の身近におり、その方々の実態をあげて、国に要請をする。その役割のひとつを市議会に求めているものであり、市民の最も身近なところにある市議会として、市民の声を基点として国に調査し、対処するよう要請することは、市議会議員である我々の責務ではないでしょうか。

また、地方自治法に掲げる趣旨を照らして会わせても、「公益を拡大解釈」しているものではありません。

むしろ、真意よりも形式に縛られるかのように、ご自分の責務までも放棄しようとしている反対論者の方々に熟考を求めるものであります。

私は、この国の民主主義が、著しくゆがめられた醜き歴史を反省し、今後、この国の真の民主主義を実現するためにも、この請願に対して賛成をいたします。
by stern888 | 2008-03-24 21:22 | 平和
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