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草島進一の「持続可能な鶴岡」日記

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最上小国川ダムを強行するな!抗議行動をおこないました。

 本日抗議行動。先ほど午後6時のニュースで各社とりあげてくれました。ローカルな価値が重んじられる時代、最上町や舟形町にとって、この清流はその地域に住んでいる方々のアイデンティティそのものだと思っています。本日も、デモの後、赤倉温泉流域の食堂のお母さんとお話しましたが、そもそもの赤倉の住民の要望は、「川があふれるのでなんとかしてほしい」じゃなくて、「裏山から来る内水被害をなんとかしてほしい」だったとのこと。それと、「川があふれそうだ」ということも、川床に土砂が堆積してしまったことで河床があがっていることが原因になっていることを実感した次第です。

 吉村知事は「赤倉温泉流域の方々の生命と財産のため」との主張ですが、そのためには、そもそもダムではなく、内水氾濫対策や河道の土砂除去をまず行うことが先決なのです。結局、ダムをやればそちらの予算執行が優先されて、それらの対策は後回しになる。結局流域は危険な状態にさらされるということです。結局は多くの流域の方々が、そして、これまで10億円以上調査費用に費やした、そして更に60億円必要のないダム建設工事にその費用を費やす県民の多くが、騙されている。ということなのです。
 赤倉温泉流域の戦後最大の洪水被害は昭和49年8月の約40軒です。その際も、多くが川があふれることによって被害を受けたのではなく、排水処理がうまくいかないなど内水被害と思われるものあります。
 この40軒というものも県はずっと今にいたっても明らかにせず、その時は278軒の床下浸水という数値をもってきていました。この278軒は当時の小国川流域全体の被害です。で、赤倉温泉地域の下流域はその後、ほぼ、50年に1回の洪水に対処できる治水対策がおこなわれています。なのでほとんど赤倉温泉地域より下流の治水は解決済みです。。
 結局、赤倉温泉地域 約40軒のみの治水対策のためのダム事業ということになるのです。で、赤倉温泉地域はどうなっているか。というと、河川に迫り出している旅館がある。県が堤防工事で川を狭めているところがある。県がつくった堰や床止めによって土砂が堆積していると推測される場所がある。堤防の上に旅館が建っている。危険だとして治水対策が議論されている最中、昨年に川に面して新築の建物が建った。要するにめちゃくちゃなことになっており、河川管理者の責任が問われる全く恥ずかしい状態なのです。流域を歩いて、川の中も何度も何度も歩いてじっくり見て、「この不自然な状態をそのまんまにして、わざわざ危険な状態を放置して、上にダムをつくっても何の解決にもならない。」と私は心から実感したのです。
 ここを訪れた、今本博健 元京大防災研所長、大熊孝 新潟大名誉教授、桑原英夫 元山形大学教授 ら名だたる河川工学の専門家が同様の見解を述べています。 

こうした事を吉村県知事をはじめ、県は全く無視し続けてきました。要するに、本来の河川管理者がやらねばならない安全安心のための河川管理を怠ってきたことを指摘されているのに、それを、無視し続けてきたのです。 
 そんな姿勢で「住民の生命と財産のためにダム」なんて主張されても全く矛盾しているのです。

 現在、赤倉温泉地域は下水道も整備できておらず、温泉、排水なども垂れ流し状態で、河川を汚染しています。以前、ダム事業が利水事業を含み、水道も確保するということだったとき、同時に下水事業もおこなうことになっていたとそのお母さんは言っていました。ダム振興費なるものがついていた時代の考え方と思い苦笑しましたが、財政が厳しい今はそうではありません。

 結局優先すべきは、赤倉温泉流域の河道改修なのです。まずは、県がつくった堰や床止めを外して、堆積土砂を流出させることでしょう。それと右岸も左岸も内水氾濫被害をどう防ぐかは、河床を下げることが第一、それと裏山から流れてくるものについては、バイパスを設けるとか、色々考慮することです。更に、謎の新築建物には、約2Mの壁で耐水化が図られています。それを参考に流域全体の耐水化をすることでしょう。これをやれば、安く迅速に安全安心は叶えることができるのです。

 それともう一つ、大事な考え方として、段階的に整備するということです。これはなにかというと、いきなり50年に1回の洪水に対処するのではなく、まずは20年に一回とか、30年に1回の洪水を対象に段階的に治水を叶えていくということです。
 河道改修による治水は確実に流下能力を高めていくことができます。ダム事業は完成す
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るまで、治水を叶えることができません。超過洪水対策としても河道改修の方が有利であるといわれています。 これは滋賀県で実施済みです。限られた予算を使って、いかにバランス良く河川整備を果たしていくか。その方策です。

 「もともと内水氾濫対策などで家が水につかるのを早くなんとかしてほしい」「川があふれているわけではない」という住民の要望を「ダム事業を早くしてほしい」にすり替えられている。説明会にいっても疑問だった。そうしたのは誰なのか。と前述の食堂のお母さんは真摯にお話されていました。
 
 吉村知事、あなたは声の大きい、ダム推進の旅館のおかみや土建業者の声だけしか聞かないできたのではないですか? 
 
 本当に川やこの地域の自然とともに生きてきた、本当の住民、県民の声に耳かたむけて下さいよ。それと、研究者生命をかけて提言をしている河川の専門家を無視し続けてるっておかしくないですか。
 
 と声を大にして訴えたいのです。
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by stern888 | 2012-10-29 20:54 | ダム問題
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