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草島進一の「持続可能な鶴岡」日記

kusajima.exblog.jp

小国川のアユ効果22億円 改めて記事をご紹介します。

問い合わせを数多くいただいておりますので、先般の「アユ効果22億」と小国川朝日新聞で取り上げられた記事をご紹介します。
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朝日新聞 山形版 10月6日
最上小国川
アユ効果「22億円」
近畿大試算

釣り客ら調査

国土交通省がダム建設の事業継続を決めた最上小国川について、近畿大農学部水産学科の水産経済学研究室(有路昌彦准教授)が、アユの釣り客などが流域に及ぼす経済効果を年間21億8千万円とはじき出した。有路准教授は河川の環境の劣化などでアユが激減した場合、「損失額は年間10億円規模」と推測している。

有路准教授は、環境や天然資源に立脚する経済効果の研究を続けてきた。
「開発優先の社会で、これらの価値は軽く扱われ、わずかな補償金で簡単に環境が変えられてきた」
 自らも釣りを愛する立場から、「アユ釣りなら、全国で知らない人はいない聖地」の小国川の調査を思いたった。
 小国川に関しては1)上流にシルト(粘土より粗く砂より細かい粒子の堆積物)を出すダムがないので水が澄んでいる。2)アユの密度は「最後の清流」とされる四万十川をしのぎ全国トップ3)ダム建設でもめている、などの予備知識があったという。
 調査は先月、新庄市内の釣具店などで来訪客にアンケートし、性別、年齢、居住地、訪問回数、交通手段、宿泊の有無、予算、アユについての考えなどを聞いた。
回収数は48。学術的方法に徹し、「ダムうんぬんには触れなかった」。
 その結果、1回の訪問の平均費用は5万円(おとりアユ、仕掛け類などの購入費を含む)、減価償却3年としたアユ用釣りざお3本、スーツ、ベストなどウエア類など一人あたりの年間装備額は28万円、年間の遊漁料9千円と算出。これらに、年間の釣り客延べ数(3万人=釣具店調べ)や釣り客実数(2339人=同)を乗じた合計が、約21億8千万円となった。
 有路准教授は「試算したのは部分的な一次効果。実際は最低でもこの額の1.5〜2倍だろう」と話す。「大幅にアユが減ったり、ほとんど取れなくなったりした場合、小国川周辺に来る回数はどうなるか」の設問には、半数が「来なくなる」と回答。有路准教授は、何らかの理由で河川環境やアユ資源が劣化すると年間10億円規模の損失が出ると推測し、「ダム建設で一部の業者はもうかるだろうが、ほとんどの人は大損する」と結論づけている。(三浦亘)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載

「自然資本」の破壊が流域にどんな影響を及ぼすか。小国川ダム建設の流域説明会の中で、瀨見でおこなわれた公聴会や又、政権交代後の国、県の「検証」において、私は、パブリックコメントなどで、この議論を抜きに、コスト比較をしている事に疑問を投げかけ続けてきました。
 しかし、公聴会では県の担当者は「穴あきダムならば環境に影響ない」などとあまりにも単純な答えで返し続けてきましたし、パブリックコメントは、国も県も聞き置くだけになっていました。
 「自然資本」の経済評価については、昨年のCOP10でも生物多様性のスターンレビューとして、TEEB等の議論としておこなわれていました。生物多様性の損失による経済的影響は、年間2~4.5兆米ドルに及ぶと発表されていました。
 日本社会ではまだまだ開発指向が強くて、議論の途上にのらない疑問を抱き続けてきました。

生物多様性国際会議cop10から1年たつ今、「愛知ターゲット」が、相変わらず「絵に描いたもち」状態のままか、といった昨今。
 今回の有路准教授らの調査、発表は、それに一石を投げる貴重なものだと感じています。

 「小国川のアユの効果が流域に及ぼしている経済効果が22億円」僕はこれこそ、自然が豊かな山形県だからこそ、持ちうる経済 「自然資本がもたらしている県民益」なのだと考えます。

山形県民、全国の皆様に一度しっかりと考えて頂きたいと思います。

山形県民の宝である最上川支流随一の清流を守り、そして、赤倉温泉を日本一の温泉街に再生しながら治水を叶える、真の治水を叶えていこうではありませんか。
 
どうぞよろしくお願いいたします。
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by stern888 | 2011-10-15 06:55 | ダム問題
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