ブログトップ

草島進一の「持続可能な鶴岡」日記

kusajima.exblog.jp

2月23日の申し入れ文書

午後四時。県庁へ、申し入れに行く。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

山形県知事
吉村美栄子様

2010年2月23日
                                                    ウォーターワッチネットワーク代表
                                          最上小国川の真の治水を考える会 事務局長
                                                                      草島進一

最上小国川ダムの「懇談会」の人選等に関する申し入れ

2月15日のテレビニュース、また山形新聞2月16日朝刊他の報道において、最上小国川のダム建設について、「懇談会」を行う方針が発表されました。また、2月22日の県議会でその内容が一部発表されたと報道されておりました。
当会では、この懇談会を改めて設け、話し合う姿勢については、一定の評価をいたします。 しかしながら、これまでの最上川流域小委員会、最上川流域委員会、公聴会、説明会を、この5年間にわたり当初からずっと傍聴し続けてきた当会としては、これまで県が主導する治水の議論や説明の手法には偏りや欺瞞性があり、これまでと同様の姿勢のままでの「懇談会」やこれまでの経過を説明する「説明会」では、国が目指す本来の「真のダムに依らない治水論」を検討、検証する場にはならず、「ダム推進をすすめるための形骸化した手続き」になる可能性が大きいと考えます。

先ず私たちは、「ダムに依らない治水」を山形県が、ほとんど検証してこなかった問題を論拠とともに指摘します。また、今後、真に流域地域の県民をはじめ山形県民の生命と財産を守る「真の治水」をかなえるために、以下、再度申し入れるものであります。

● これまでの「最上川流域委員会 小国川小委員会」また、最上川流域委員会での治水についての検討は、第一の大きな問題として、治水プランの策定にとって中心的に専門家として意見を述べる「河川工学者」2名が、ダムによる治水論について述べる「河川工学者」に偏っており「ダムに依らない治水策」を主張できる「河川工学者」が皆無のまま進んでいた。そのために、ダムに依らない治水についての議論が、全く検討不足であった。
このことについて、2006年以降、私たちの招聘で5度現地を訪れた河川工学者、今本博健 元京大防災研究所所長 元淀川流域委員会委員長は、「河川管理者が示した調査検討資料のうち、環境に関する内容が乏しい。代替案についても流域対応についての検討不足が目立つ。これらを指摘しなかった学識経験者の責任は重大である。」と指摘している。

● また「穴あきダム」の環境影響や治水面での効果についても、現在河川工学者の間で国内で賛否両論があるにもかかわらず、賛同する意見の河川工学者のみの招聘をし、一方的なダム推進の流域説明会を開いている。

● 温泉の湯脈と河川の関連について
県が2008年12月に行った河川水と温泉水との影響について、温泉調査の専門家として3名の研究者が調査にあたったが、その中の1名、川辺山形大教授は、県が発表した「温泉に影響するから掘削できない」とした意見について明快に疑問を投げかけ続けている。当時の温泉調査の結果から、県の「影響があるから掘削できない」に結びつけることは論理に飛躍があり、科学的な判断とは言い難い。川辺先生によれば温泉と河川水位との関係のメカニズムを解明することにより、温泉に影響を与えないで現在流域に堆積している土砂の除去を行うことは可能である。とのことである。このことについて県は無視したままである。
以上、これまでの「説明」や「委員会」の問題について申し述べました。そこで懇談会を県主催でおこなうのであれば、以下の改善の下で開催されることを申し入れるものであります。

▽ 懇談会の人選について

1.「ダムに依らない治水」について、明快に論ずることができる「河川工学者」を懇談会のメンバーに必ずいれてください。
1)今本博健 京都大学名誉教授 河川工学 元淀川水系流域委員会委員長
2)大熊孝  新潟大学名誉教授 河川工学
3)宮本博  元国土交通省職員  前淀川水系流域委員会委員長

 
2.温泉の湯脈の影響について、県の判断に異論を唱える「専門家」を懇談会のメンバーに必ずいれてください
 1)川辺孝幸 山形大学教授

3.山形県自然保護団体連絡協議会の推薦する自然保護団体、研究者を懇談会のメンバーに必ずいれてください

4.淀川水系流域委員会でおこなったように、傍聴者の意見、質問の時間をとり、議論に十分な住民参加を保証してください。
5.懇談会は、公開でおこない、議事録をすべて記録、公開してください。
6.これまでの流域委員会、流域小委員会については、ダム推進を唱える委員9に対してダムに依らない治水を唱える委員1といった委員会の構成であり、ダム論に大きく偏った委員会であったことは事実であります。自然保護団体や私どもが推薦する大学研究者をメンバーに加え、偏りのない議論、真の検証ができるように改善してください。

7.県民への説明会では、これまで横行した、県の説明に対して発言する住民、県民の質問や意見を、途中で遮るなどの姿勢を改めてください。


以上。
a0036384_7312048.jpg

[PR]
by stern888 | 2010-02-24 07:25 | ダム問題
<< またもお手紙を頂きました。 出羽三山の自然を守る会総会 >>